英語の筆記体
漢字は常用漢字表のようなものがあって、一応標準的な書き方が示されている。あくまでも筆記の習慣を制限するという趣旨ではないはずだが、それでも一応そういうものがある。
英語の筆記体については、もとよりそういうものは見当らない(もしかすると過去にあったのかもしれない)。それどころか、筆記体字体、学校で教えなければならないという決まりもない。それにもかかわらず、教科書をはじめ中高生が読むような多くのワーク・ブックでかなり書体が似ている。歴史的には、さまざまな字体があったにもかかわらずである。いったい、その「標準的」字体はどういう経緯で普及したのだろう。
多少の興味をもって、いいかげんに調べてみたが、これが案外心許ない結果となった。今の字体については、「標準化されないまま、さまざまな手書き文字が、異なる英語圏国家の異なる学校制度の下で用いられるようになった。」( https://ja.wikipedia.org/wiki/筆記体 )ということらしい。
実際、戦前の日本人が書いた筆記体を見ると、現在の中学・高校の教科書に載っているような字体よりも、バラエティに富んでいる。
私の印象を言うならば、現在日本の学校教育で行われている書きぶりには、(1) 同じ字は常に同じデザインで (2) 何がなんでもペン先を紙から離さないで書く、という方針が感じられる。こうしたものを「標準化」されたものだと思い込んで、他の書きぶりが「間違い」だと決めつけるのは、あまり面白いこととも思えない。もう少し自由に考えてみても悪くないように思う。
(なお、英語の筆記体にかんするメモに少しググった結果をメモしておいた。)
@kabipanotoko