モノが増える件
モノかどうかというのは、大変妙味のある問題だ。Lisp では、何でもかんでもモノであり、変数に見えるシンボルもモノだが、Python では変数というやつはただの名前だ(よね? たぶん)。
算数の時間に勉強する「モノ」は、まず数である。そして、どうやら小学校を卒業するまで、他の「モノ」は出てこない。+や−といった演算子はモノではないし、比例とか反比例とかいったカンケイもモノではない。1+2 や 1+2=3 ががモノかというと、これもそうではない。
最近の小学校の教科書には、比例を y=2x で表したり、y=2x+3 みたいな形でカンケイを表したりするが、どうやらこれをモノとして扱う枠組みでは教えていないように見える。
高校になると、モノが増えてくる。一年生では「条件」がモノっぽくなってくる。二年生になるとベクトルというモノを教えるし、三年生の終わりでは関数までモノとして扱うに至る。
私は数学なんか丸で苦手で、右も左もわからぬのではあるが、なぜかモノというやつには変な愛着がある。とはいえ、これも突き詰めていくと手には負えない問題になりそうだから、目をつけられないうちにそっと口をつぐんでおく。
@kabipanotoko